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フィスコ投資ニュース

配信日時: 2026/06/20 16:07, 提供元: フィスコ

国内株式市場見通し:中東情勢正常化織り込む中で、AI一極集中相場の是正がなされるかに注目

*16:07JST 国内株式市場見通し:中東情勢正常化織り込む中で、AI一極集中相場の是正がなされるかに注目
■米国とイランの戦闘終結期待高まり日経平均は7万円台乗せ

今週の日経平均は先週末比5230.02円高(+7.9%)の71250.06円で取引を終了した。週を通して続伸となり、16日には初の70000円大台乗せを果たした。週初は寄り付きから買いが優勢となり、3297円高と5月7日に続く史上2番目の上げ幅を記録した。トランプ米大統領が14日、イランと戦闘終結で合意したとSNSで発表、ホルムズ海峡開放に伴う原油供給の正常化期待でリスクオンの動きが強まった。


インフレ懸念後退による金利低下期待から、米国市場ではAI関連株に資金が向かい、その後の東京市場でも、AI・半導体関連株の上昇が指数上昇を牽引する形に。日銀金融政策決定会合では想定通り政策金利は0.25%引き上げられたが、あく抜け期待も高まり、直後に日経平均が大きく上昇する場面も見られた。17日にはトランプ米大統領がイランと戦闘終結の覚書に正式署名、イラン外務省も両国大統領が署名をしたと明らかにし、リスク選好の動きがより強まった。米国では連邦公開市場委員会(FOMC)後の連邦準備制度理事会(FRB)新議長の発言がタカ派と捉えられたが、東京市場への影響は限定的だった。なお、週末は、バンス米副大統領がイランとの会談に向けたスイスへの出発を取りやめと伝わり、高値からは大きく伸び悩んだ。

■海外年金リバランスがAI関連の押し目につながるか関心も

今週末の米国株式市場は奴隷解放記念日のため休場。スイスで予定されていた米国とイランの和平協議が中止となり、中東情勢への警戒感が再燃、欧州株式市場は総じて下落し、NYダウの時間外先物は今週末東京市場取引終了時点とほぼ同水準。225ナイト・セッションは日中終値比230円高の71850円。

19日予定の米国とイランの協議は中止となった。核協議の計画は最終決定されておらず、調整が難航とも伝わっている。また、イスラエルのネタニヤフ首相はレバノン南部に軍を駐留させて戦闘を続ける構えを示しているほか、イランのイスラム革命防衛隊は米軍が駐留する湾岸諸国への攻撃実行のためイラク国内に新たな秘密細胞組織を設立などとも伝わっている。引き続き、中東情勢への懸念はくすぶっている状況だが、ナスダック先物は時間外でやや下げ渋る動きとなり、現状では、過度に警戒を強める必要性も乏しいと考えられる。来週にかけても、中東情勢の正常化を織り込む相場展開が続くものと考えたい。

中東情勢の改善を受け、AI関連株一極集中相場からの脱却を想定した出遅れ銘柄への関心を強めたいところだが、週末にかけても、AI関連株高の一方で、AIとの競争激化が懸念される情報サービスセクターの株安が目立つなど、物色状況に大きな変化はみられていない。AI関連銘柄物色のすそ野は広がってきている印象にあり、ここからのAI関連株の上値追いにはやはり慎重にならざるを得ない。出遅れ銘柄への資金シフト、ないしは、AI関連銘柄の押し目待ちといったスタンスがリスク抑制につながろう。この観点でいうと、6月末にかけては海外年金のリバランスの動きが強まると想定されており、売りの対象とされそうなAI関連株には格好の押し目が到来する可能性も高いと考えられる。

■年初来3.5倍に上昇した米マイクロンの決算発表などに注目

今週は日米で中銀イベントが開催。利上げが決定された日銀金融政策決定会合だが、副総裁の会見内容などは想定通りサプライズが乏しかった。一方、FOMC後のウォーシュFRB新議長の会見では、「持続的な物価高は国民にとって負担だ。いかなる状況下でも物価の安定を実現する」と強調された。また、26年末までの利上げを半数の委員が想定、声明文では将来的な利下げを示唆する文言が削除されるなど、FOMCは想定以上にタカ派的なものとなった。来週は、FRBが重視するとされる個人消費支出(PCE)物価指数の発表なども予定され、上振れた場合のネガティブインパクトは強まりやすくなったといえよう。

来週の決算発表では、24日の米マイクロンが注目される。世界三大半導体メモリメーカーの一社であり、メモリ価格の上昇期待を背景に、年初来で株価は3.5倍、ここ1カ月でも6割強上昇している。好決算は想定されるものの、その後の出尽くし感の度合い次第では、国内半導体関連株の動向に大きな影響を及ぼすだろう。また、国内では、週末に株主総会の集中日を迎えることになる。株主総会通過後は、自社株買いアナウンス減少の一方で、ファイナンス発表の増加などが想定されることになる。とりわけ、株価が大きく上昇したAI関連銘柄のファイナンス発表などはリスク要因となる可能性があろう。

なお、日経平均は1989年高値38957.44円からその後の安値6994.90円までの下げ幅の倍返し水準70919.98円を来週後半にかけ突破している。

■国内では週末に株主総会集中日を迎える

来週、国内では、23日に6月S&Pグローバル製造業PMI、24日に5月企業向けサービス価格指数、6月15-16日開催の日銀金融政策決定会合の主な意見、25日に5月全国百貨店売上高、26日に6月東京都区部消費者物価指数が発表される。なお、26日は株主総会の集中日を迎える。

海外では、23日に欧・6月S&Pグローバルユーロ圏製造業・サービス業PMI、米・6月S&Pグローバル製造業・サービス業PMI、24日に独・6月Ifo景況感指数、米・1-3月期経常収支、5月新築住宅販売件数、25日に米・1-3月期GDP(確定値)、5月個人所得・個人支出・PCEデフレーター、5月耐久財受注、新規失業保険申請件数などが発表される。



《FA》

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