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フィスコ投資ニュース

配信日時: 2026/04/17 12:32, 提供元: フィスコ

サイオス Research Memo(2):OSSとAI技術で企業のIT化を支援(1)

*12:32JST サイオス Research Memo(2):OSSとAI技術で企業のIT化を支援(1)
■サイオス<3744>の会社概要

1. 会社沿革
同社は1997年の創業以来、Linuxに代表されるOSSを活用したITシステム開発領域で事業を展開し、M&Aを活用しながら事業領域を拡大してきた。2006年には米国のIT企業(現 SIOS Technology Corp.)を子会社化して海外進出を果たしたほか、2008年にSaaSの開発販売を行う(株)グルージェントを子会社化した。2015年には金融業界への事業展開を目的に同領域のシステム開発で実績を持つ(株)キーポート・ソリューションズ、Profit Cube(株)を相次いで子会社化した。

2017年に持株会社体制に移行し、国内事業については新たに設立したサイオステクノロジー(株)(以下、STI)に段階的に子会社を集約し、経営体制の強化を図ってきた。ここ最近は、生成AIの急速な技術進化により企業での利活用が進むなか、AI関連のビジネスも強化している。2025年12月末時点の主な連結子会社はSTIと米国で「LifeKeeper」の開発・販売を行うSIOS Technology、システムエンジニアリングサービスを提供するサンディブルー(株)の3社で、ほか持分法適用関連会社が2社※である。なお、2024年12月にSTIが金融機向け経営支援システム販売事業を吸収分割したプロフィットキューブ(株)(以下、PCI)に承継させたうえで、住信SBIネット銀行(株)に全株式を売却している。2025年12月末時点の連結従業員数は493名(前年末比12名増)となっている。

※ 認証・統合ID管理のクラウドサービスを主に開発・販売する(株)セシオス(出資比率34.2%)、(株)プレナスとの合弁でレストラン事業者向け情報システムの開発及び販売・保守を米国で展開するBayPOS, Inc.(同49.0%)の2社。

2. 事業内容
2025年12月期より事業セグメントを従前のオープンシステム基盤事業、アプリケーション事業の2つの事業セグメントから、ビジネスモデルを軸にプロダクト&サービス、コンサルティング&インテグレーション、ソフトウェアセールス&ソリューションと3つの事業セグメントに再編成した。事業セグメントごとに成長戦略を策定し、成長ストーリーをより解りやすく投資家にアピールすることで、企業価値の向上につなげることがねらいだ。

2025年12月期の事業セグメント別構成比は、プロダクト&サービスが売上高の30.2%、営業利益の59.9%となり、利益の過半を同事業で占めている。そのほか、コンサルティング&インテグレーションが売上高の18.1%、営業利益の28.3%、ソフトウェアセールス&ソリューションが売上高の51.7%、営業利益の11.7%を占める。利益率ではプロダクト&サービスが12.6%と最も高く、ついでコンサルティング&インテグレーションが9.9%、ソフトウェアセールス&ソリューションが1.4%となる。ソフトウェアセールス&ソリューションの利益率が低いのは、Red Hat, Inc.関連商品など仕入販売が売上高の大半を占めているためだ。

(1) プロダクト&サービス
プロダクト&サービスには、自社開発のソフトウェア製品及びSaaS製品が含まれる。主要製品にはシステム障害対策ソフトウェアの「LifeKeeper」、MFP(複合機)の利便性を向上するための文書管理アプリケーション「QuickスキャンAI」、SaaS製品として「Gluegentシリーズ」などがある。

「LifeKeeper」は米子会社で開発された製品で、企業の稼働系システムに何らかの障害が発生した場合に待機系システムに自動的に切り替えを行うことでシステムのダウンタイムを短縮し、ビジネス損失を最小限にするソフトウェアとなる。世界で9万ライセンスを超える導入実績を持ち、ユーザーは金融機関や大企業、公共機関などが多く、国内の市場シェアはトップクラスとなっている。また、全社の海外売上比率は約4%だが、大半は同製品で占めている。ここ数年は、ストック型ビジネスモデルへの転換に取り組んでおり、ライセンス販売型からサブスクリプション型への移行を進めているが、国内ではまだライセンス販売型が大半を占めている。2025年11月に約10年ぶりにメジャーバージョンアップした「LifeKeeper v10.0」では、使いやすさの向上を追求した仕上がりとなっていること、またすべての製品でサブスクリプション契約の料金プランを用意したことが特徴で、今後のストック型売上比率の拡大が期待される。

「QuickスキャンAI」は、複合機でのスキャン作業の手間を減らし、文書を効率的にデジタル化できるスキャンアプリケーションとなる。AI-OCR技術の導入により、手書き文字や低品質文字の認識精度がアップし、文書の検索性も向上した。2025年11月より提供開始したサブスクリプション版の「QuickスキャンPlus」は注文書や請求書などの帳票類をスキャンし、CSVファイルに出力できる「帳票OCR」機能も新たに実装した。

SaaS製品となる「Gluegentシリーズ」では、ワークフローの効率化を実現する「Gluegent Flow」とシングルサインオン・多要素認証・統合ID管理などIDaaSソリューションとなる「Gluegent Gate」を提供している。「Gluegent Flow」は社内の各種申請・承認フローを効率的に行うサービスで、利便性やコストパフォーマンス、カスタマーサポート体制等でユーザーから高い評価を受けている。2025年より生成AIによる「ユーザーアシスト」機能の提供を開始し、自然言語による簡単検索、承認プロセスの迅速化、付箋機能の追加等により利便性のさらなる向上につなげている。「Gluegent Gate」は、リモートワークやクラウドサービスの普及により、業務で社外ネットワークを活用する機会が増え、サイバー攻撃にさらされるリスクが高まるなかで、企業の情報セキュリティ対策として需要が増加している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)



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