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フィスコ投資ニュース
配信日時: 2026/07/03 12:05,
提供元: フィスコ
ヤマノHD Research Memo(5):2026年3月期も増収を達成し、着実なEBITDA成長を実現
*12:05JST ヤマノHD Research Memo(5):2026年3月期も増収を達成し、着実なEBITDA成長を実現
■ヤマノホールディングス<7571>の業績動向
1. 2026年3月期の業績動向
2026年3月期の業績は、売上高で前期比5.4%増の14,724百万円、営業利益で同60.8%増の411百万円、経常利益で同52.6%増の360百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同396.7%増の207百万円となった。売上高は期初計画を上回って着地し、営業利益もM&A関連費用や先行投資費用を吸収しながら大幅な増益を達成した。また、EBITDAは593百万円、補正後EBITDAは486百万円となり、キャッシュ創出力の改善が確認できる。特に、コアバリューセグメントの収益性改善とニューバリューセグメントの拡充が同時に進み、事業ポートフォリオ転換の成果が数字に表れ始めた点を評価したい。EBITDAは補正後ベースでも同32.1%増の486百万円となり、キャッシュ・フロー創出力の向上を裏付ける内容となった。
コアバリューセグメントの収益改善とニューバリューセグメントの成長が両立
2. セグメント別業績動向
(1) ニューバリューセグメント
ニューバリューセグメントの売上高は2,244百万円(前期比27.4%増)、セグメント利益は120百万円(同11.3%増)となった。売上高の大幅な伸長は、教育事業の堅調な推移に加え、フォト事業の薬師スタジオ、リユース事業のニューヨークジョーエクスチェンジの新規連結効果によるものである。一方で、PMI関連費用や人財投資を先行して実施したことから利益の伸びは限定的であったが、経営陣はこれらを将来の成長に向けた先行投資と位置付けている。
教育事業では既存教室の安定した運営に加え、首都圏で展開するアークネットがグループ入りした。取材によれば、同社は教育事業をニューバリューセグメントの中核事業と位置付けており、買収した学習塾はグループ内でも高い収益性を有している。今後は運営ノウハウを既存教室へ横展開し、教室当たり生徒数の増加と収益性向上を目指す方針である。
リユース事業では、ニューヨークジョーエクスチェンジの参画により若年層向けブランド力が強化された。取材では訪日外国人需要の回復が追い風となっていることも示されており、リユース店舗におけるインバウンド需要の取り込みも進んでいる。フォト事業についても、マタニティフォトやニューボーンフォトなど高付加価値サービスを展開する薬師スタジオが加わり、ライフイベント領域での事業基盤が強化された。
(2) コアバリューセグメント
コアバリューセグメントの売上高は12,479百万円(前期比2.3%増)、セグメント利益は450百万円(同170.9%増)となった。売上高の伸びは限定的であったものの、利益面では大幅な改善を実現しており、同社が推進してきた構造改革の成果が表れた1年となった。
和装宝飾事業では、店舗当たり売上高や粗利率の向上に加え、販売管理精度の改善が進んだ。また、一部で引渡し早期化による一過性要因も寄与し、事業全体として収益体質の改善が進展した。取材では、EC販売や京都・浅草など観光地における着物レンタル需要の拡大、インバウンド需要の回復が今後の成長機会として挙げられている。
美容事業では、店舗最適化、価格改定、サービスメニュー強化を進めた結果、利益は25百万円から48百万円へ拡大した。取材では、人材不足や業界の構造変化を踏まえ、フランチャイズモデルや業務委託モデルの活用を視野に入れた事業改革を進めていることも示された。
ライフプラス事業では、拠点統廃合や販路拡大、コスト管理の徹底により収益性が改善し、前期の31百万円の損失から3百万円の黒字へ転換した。これらの結果、コアバリューセグメント全体では収益基盤の強化が進み、同社が掲げる「コアバリューセグメントで収益基盤を支え、ニューバリューセグメントで成長を取り込む」という事業ポートフォリオ戦略が着実に成果を上げ始めている。
3. 財務状況及び経営指標
2026年3月期末の資産合計は前期末比457百万円増の8,413百万円となった。M&Aの実行に伴い無形固定資産(のれん)が増加したほか、現金及び預金が同402百万円増加し2,841百万円となった。一方で、棚卸資産は運転資本管理の強化により減少しており、成長投資を進めながら資産効率の改善も進展した。
負債面では、M&A資金及び成長投資に伴い有利子負債が前期末比521百万円増の3,205百万円となった。しかし、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により純資産合計は同165百万円増加し1,492百万円となった結果、自己資本比率は前期の16.7%から17.7%へ同1.0ポイント改善した。成長投資を積極的に実行しながらも財務基盤の強化が進んだ点は評価できる。期末の現金及び預金は2,841百万円と同402百万円増加しており、成長投資を進めながらも十分な手元流動性を確保している。経営指標については、収益性の改善が鮮明となった。売上高営業利益率は前期の1.8%から2.8%へ上昇し、EBITDAマージンも補正後ベースでも前期の2.6%から3.3%へ改善した。また、ROEは前期の3.3%から14.7%へ大幅に向上した。同社では売上高や営業利益以上に補正後EBITDAを重要な経営指標として位置付けており、2026年3月期の補正後EBITDAは486百万円と前期比32.1%増となった。取材においても、経営陣はコアバリューセグメントとニューバリューセグメントの事業ポートフォリオを拡充しながら、補正後EBITDAの継続的な成長を最重要KPIとしていることを強調している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 中西 哲)
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