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フィスコ投資ニュース
配信日時: 2026/06/27 07:41,
提供元: フィスコ
インフキュリオン:損益分岐点越えで利益は早晩10倍程度に拡大へ、一気通貫型の決済イネーブラー
*07:41JST インフキュリオン:損益分岐点越えで利益は早晩10倍程度に拡大へ、一気通貫型の決済イネーブラー
インフキュリオン<438A>の株価が調整しており、700円を割り込んで安値を更新している。2025年10月のIPO時の公開価格1,680円、初値1,560円と比べると依然として水準訂正余地が大きい一方、足元では好調な業績も目立つ。公開価格および初値近辺の時価総額は300億円台半である。損益分岐点を上回り、利益急増局面にある現状から2030年3月期までに20〜30億円程度のEBITDAや営業利益が視野に入るという状況であれば、公募価格および初値の回復は最低限の目標ということになろう。
同社は「決済から、きのうの不可能を可能にする。」をミッションに掲げ、決済・金融機能をあらゆる産業やサービスに組み込む決済イネーブラーとして事業を展開している。一般消費者向けサービス事業者から、BtoB企業、金融機関、フィンテックスタートアップまでを顧客とし、事業者が自社サービスの中に決済機能を自然に実装できるよう支援する点が特徴である。祖業であるコンサルティングで培った決済に関する深い知見と業界理解をもとに、制度対応や業務設計を踏まえた最適な決済・金融基盤を設計し、自社開発のプロダクトをクラウド型・API接続により提供している。主要サービスとして、BtoC・BtoB双方の事業者で導入可能な決済プラットフォームや、事業者が展開するサービス領域に応じて柔軟に拡張可能な金融機能を提供し、導入企業が展開するサービスの提供価値向上と、決済インフラの最適化によるキャッシュレスの社会実装を支えている。
1. 2026年3月期の業績概要
2026年3月期業績は、売上高が前期比32.5%増の9,505百万円、売上総利益が同43.0%増の4,559百万円、EBITDAが同197.4%増の560百万円、営業利益が同207.4%増の440百万円、経常利益が同212.9%増の336百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同495.0%増の444百万円となった。売上面では、「Xard(エクサード)」「Winvoice(ウィンボイス)」を中心に決済処理金額(GTV:Gross Transaction Value)が増加し、従量型ストック収入が堅調に推移したほか、モビリティ業界向け決済端末導入の進展や(株)三井住友銀行及び三井住友カード(株)(以下、SMBCグループ)との協業に係るシステム開発売上によりフロー収入が拡大した。コスト面では、フロー収入の増加に伴う開発原価や決済端末の仕入原価により売上原価が増加、採用の強化による人件費や「Winvoice」の決済処理金額の成長に伴う収益分配費用の増加により販管費の上昇もみられたが限定的であり、増収効果がこれを吸収した。結果として利益水準は想定を上回って改善しており、収益基盤の拡大が着実に進んでいる。
2. 2027年3月期の業績見通し
2027年3月期業績は、売上高が前期比17.8%増の11,200百万円、EBITDAが同50.0%増の840百万円、営業利益が同36.3%増の600百万円、経常利益が同57.4%増の530百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同8.0%増の480百万円の見通しである。伸び率は抑制的に見えるが、中期経営目標である2025年3月期を起点とした平均成長率に沿った数値であり、前期が予想に対して大幅超過であったことが要因である。また、大型案件の推進体制立ち上げのため、コスト先行となることも影響する。引き続き、売上高はペイメントプラットフォーム事業が中期経営目標から大きく超過して業績の成長をけん引し、下期にかけて利益成長が加速する予想となっている。2027年3月期は、大型案件等に係るフロー収入の獲得と、ストック収入の着実な積み上げの両輪により、売上成長と利益改善の両立が進む見通しである。短期的にはコスト増加要因を抱えつつも、中長期的な収益基盤の強化が進展しており、持続的な成長に向けた基礎固めが進んでいる点が引き続き評価できる。
4.株価
中期的には、同社は売上高25%成長、売上総利益30%以上成長を目標に掲げ、BtoB GTVの拡大、決済基盤の強化、AI活用の推進を成長ドライバーに位置付けている。SaaS企業や新興企業向けに決済・金融機能を組み込むニーズは今後も広がる余地があり、既存プロダクトの拡販に新サービスが加われば、売上成長だけでなく利益成長の確度も高まりやすい。成長シナリオが一段と具体化していけば、現状の株価水準は中長期で見た再評価余地を残していると考えられる。2025年10月のIPO時は公開価格1,680円、初値1,560円、時価総額300億円台半である。損益分岐点を上回り、利益急増局面にある現状から2030年3月期までに20〜30億円程度のEBITDAや営業利益が視野に入るという状況であれば、公募価格および初値の回復は最低限の目標ということになろう。
■Key Points
・あらゆる事業者に決済インフラを提供するフィンテック企業
・2026年3月期は主要サービスの成長により大幅増収増益
・2027年3月期はコスト増加要因を抱えつつも、中長期的な収益基盤の強化が進展
・公開価格1,680円、初値1,560円の回復は最低限の目標か
《TN》
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