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フィスコ投資ニュース

配信日時: 2026/06/23 13:06, 提供元: フィスコ

飯野海運 Research Memo(6):2026年3月期は市況軟化やホルムズ海峡封鎖の影響で減収減益

*13:06JST 飯野海運 Research Memo(6):2026年3月期は市況軟化やホルムズ海峡封鎖の影響で減収減益
■飯野海運<9119>の業績動向

1. 2026年3月期連結業績の概要
2026年3月期の連結業績は売上高が前期比10.3%減の127,295百万円、営業利益が同21.4%減の13,439百万円、経常利益が同2.8%減の16,885百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同16.2%減の15,391百万円となった。平均為替レートは150.23円/米ドル(前期は152.73円/米ドル)、適合燃料油平均価格は509米ドル/MT(同612米ドル/MT)となった。会社予想(2026年2月5日付の3回目の修正値、売上高127,000百万円、営業利益12,400百万円、経常利益14,800百万円、親会社株主に帰属する当期純利益14,400百万円)を上回ったが、前期比では減収減益で着地した。不動産業は堅調に推移したが、外航海運業においてケミカルタンカーの市況が軟化したほか、3月にはホルムズ海峡の事実上の封鎖によって中東域への配船制限の影響を受けた。

売上総利益は前期比16.5%減少し、売上総利益率は同1.4ポイント低下して18.7%となった。販管費は同9.0%減少したが、販管費比率は同0.1ポイント上昇して8.2%となった。この結果、営業利益率は同1.5ポイント低下して10.6%となった。経常利益の減益幅は営業利益に比べて小幅となった。営業外収益で持分法による投資利益が同1,594百万円増加(前期は313百万円、当期は1,907百万円)したほか、為替差損益が同1,564百万円改善(前期は為替差損488百万円、当期は為替差益1,076百万円)した。また営業外費用で前期計上した休止資産関連費用449百万円が一巡した。特別利益では固定資産売却益が同362百万円増加(前期は939百万円、当期は1,301百万円)したが、前期計上した投資有価証券売却益1,802百万円が一巡した。

セグメント別では、外航海運業は売上高が前期比12.8%減の102,464百万円で営業利益が同33.4%減の8,786百万円、内航・近海海運業は売上高が同5.1%減の10,764百万円で営業利益が同33.3%減の303百万円、不動産業は売上高が同8.2%増の14,180百万円で営業利益が同25.7%増の4,350百万円となった。また同社資料によると、全社営業利益の同36.6億円減少の内訳は、大型原油タンカーが同0.2億円増、ケミカルタンカーが同44.1億円減、大型ガス船が同1.4億円増、ドライバルク船が同1.3億円増、中小型ガス船が同1.5億円減、不動産が同8.9億円増、その他(各分野の為替影響を抜き出して集約)が同2.8億円減となった。

大型原油タンカーは入渠による稼働減があったものの、安定した収益を確保した。ケミカルタンカーは世界経済の不透明感を背景とする市況軟化に加え、3月にはホルムズ海峡の事実上の封鎖によって中東域への配船制限の影響を受けた。大型ガス船は前期末に一部船舶を売船したことに伴う稼働減があったものの、市況が堅調に推移したほか、新造エタン船が利益貢献した。ドライバルク船は穀物の順調な海上荷動き、石炭及びその他のばら積み貨物の底堅い輸送需要などにより、夏場以降の市況が堅調に推移した。不動産業は全体として稼働が順調に推移したことに加え、前期計上した英国不動産2棟目の初期費用の一巡が寄与した。その他は期中平均レートが前期より円高で推移したことが影響した。


財務の健全性を維持

2. 財務の状況
財務面で見ると2026年3月期末の資産合計は前期末比40,253百万円増加して346,684百万円となった。主に建設仮勘定が同14,051百万円減少した一方で、現金及び預金が同2,457百万円増加、船舶(純額)が同35,835百万円増加、土地が同8,886百万円増加、投資有価証券が同8,696百万円増加した。負債合計は同27,607百万円増加して188,394百万円となった。主に買掛金が同3,199百万円増加したほか、長短借入金合計残高が同21,066百万円増加して141,720百万円(短期借入金が同23,062百万円減少して25,516百万円、長期借入金が同44,128百万円増加して116,204百万円)となった。純資産は同12,645百万円増加して158,290百万円となった。利益剰余金が同9,361百万円増加したほか、その他有価証券評価差額金が同4,699百万円増加した。この結果、自己資本比率は同1.9ポイント低下して45.6%、D/Eレシオは同0.06ポイント上昇して0.90倍となった。自己資本比率が低下したものの、事業ポートフォリオの安定性が向上し、財務の健全性を維持していると弊社では評価している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田 雅展)


《HN》

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