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フィスコ投資ニュース

配信日時: 2026/03/23 12:03, 提供元: フィスコ

昭和産業 Research Memo(3):穀物のあらゆる可能性をひろげ、持続的成長を目指す

*12:03JST 昭和産業 Research Memo(3):穀物のあらゆる可能性をひろげ、持続的成長を目指す
■昭和産業<2004>の長期ビジョンと中期経営計画

2026年2月、経営理念を「ひと粒の可能性から、価値をひろげ、日々の幸せを共につくる」に改め、10年間の新長期ビジョン「SHOWA VISION 2035(2027年3月期〜2036年3月期)」と新4カ年計画「中期経営計画26-29(2027年3月期-2030年3月期)」を2026年4月に始動することを発表した。これにより、市場環境の動きに適応した持続的な成長を目指す。長期ビジョンでは、最終年度2036年3月期のありたい姿として「穀物のあらゆる可能性をひろげていく」を掲げ、ROE9.0%(2025年3月期※比2.2pp上昇)以上、ROIC8.0%(同3.0pp上昇)以上、営業利益200億円(同80.2%増)以上の目標を設定し、達成に向け戦略を推進する。この足場固めと位置付けられる中期経営計画26-29では、収益体質の強化を第1目標に、基盤分野での高付加価値商品へのシフトやコスト削減、事業を横断した連携による事業基盤の強化を進める。海外事業では、2026年3月稼働予定の連結子会社Showa Sangyo International Vietnam Co., Ltd.が運営するプレミックス工場を中核に、成長するASEAN圏を中心に進出する。M&A等も活用したバリューチェーンの最終製品領域への進出も視野に入る。

※ 2025年3月期の本八幡ビル売却益約26億円の影響を除いた当期純利益を基に計算。

前長期ビジョン「SHOWA Next Stage for 2025」では中核事業の強化と同時に成長投資を続け、高機能商品の開発などによる外的環境に左右されない収益構造を確立した。その成果を基盤に中核事業のさらなる収益力の強化と、成長ドライバーとなる新事業の育成を推進する。新長期ビジョンでは「Food Solution 食領域における可能性のひろがり」と「Life Solution 人々の生活環境の向上に係る可能性のひろがり」の2つのコンセプトを基軸に据え、同社のイメージ「食」の枠を超え、人々の生活や社会活動に重要な「医療・未病」「未利用資源の有価物化」等の領域にもブランドを展開する。既存事業の高度化と新領域への進出による価値創出を目指しており、具体的には、「Food Solution」ではベトナムを中核としたグローバル展開や、基礎分野の知見に基づく「健康分野」でのダウンストリーム展開、「Life Solution」ではオレオ・ファインケミカル分野での次世代エネルギーや石油代替技術領域への参入、副産物による機能性素材の開発等を進める計画である。事業戦略の全体像は、「基幹製品で安定した収益を確保」「既存事業:プレミックスや機能性油脂・糖質、バイオ等の高付加価値商品でラインナップ拡充」「新規進出領域:オレオ・ファインケミカルやニュートリション分野で新機能や価値を生み出し市場開拓」となる。

新中期経営計画では、最終年度2030年3月期にROE8.0%(2025年3月期比1.2pp上昇)、ROIC6.0%(同1.0pp上昇)、営業利益140億円(同26.1%増)の達成を目指す。同社ではROE必達を念頭に、収益体質の強化に向け、高付加価値商品へのシフトとコスト低減を進め、中期経営計画期間中の営業利益と営業利益率の平均目標を、食品事業では127億円(2025年3月期比15.5%増)、4.5%(同0.5pp上昇、飼料事業では8億円(同60.0%増)、1.0%(同0.1pp上昇)に設定した。なお、高付加価値商品の売上高については、2030年3月期に2025年3月期比20%増を目指す。食品事業では、高利益創出に向け、差別化商品の開発と拡販により高付加価値商品群の市場プレゼンスを高め、トップシェアを目指す。コスト削減の側面では、製造拠点の一体運用体制確立により、グループ連携を定型化し生産スキームを最適化する。飼料事業では、市場需要に適合した付加価値鶏卵や畜産物の開発、未利用資源の飼料や肥料へのアップサイクルにより、高利益とコスト削減を目指す。

投資アロケーションとしては、4年間の累計で、高付加価値商品の強化やASEAN地域への進出、オレオ・ファインケミカル領域、素材のヘルスケア領域進出等に対しM&A等も含めた価値創出投資として170億円を、安定供給と効率生産のための製造設備省人化や環境関連向け成長投資に400億円を、株主還元充実に210億円を計画している。なお、配当方針について、これまでは配当性向30%を目安としたが、長期ビジョンでは配当性向40%を、新中期経営計画では配当性向40%もしくはDOE3.0%の高い方を基準に、投資や資金状況を勘案し決定する。事業収益のみならず、遊休不動産や政策保有株式の売却によるアセットライト戦略も加え、資金を株主還元と成長投資に振り向けると同時に経営体質の強化に繋げ、株主期待に応える。

(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)



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