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フィスコ投資ニュース
配信日時: 2025/05/15 11:02,
提供元: フィスコ
C&R社 Research Memo(2):プロフェッショナル分野に特化したエージェンシー事業会社
*11:02JST C&R社 Research Memo(2):プロフェッショナル分野に特化したエージェンシー事業会社
■会社概要
1. 会社沿革
クリーク・アンド・リバー社<4763>の設立は1990年で、創業者である代表取締役会長の井川幸広(いかわ ゆきひろ)氏が、プロフェッショナルの生涯価値向上を目的に創業した。7名のテレビディレクターと映画監督という小所帯からスタートしたが、翌年に一般労働者派遣事業の許可を取得し、テレビ番組や映画制作、ゲーム、Web等のクリエイティブ分野から顧客開拓を進めた。その後は1997年に医療分野、2000年にIT分野、2007年に法曹分野、2009年に会計分野、2013年に建築分野及びファッション分野、2015年に食分野、コンピュータサイエンス分野(現 AI/DX分野)と様々なプロフェッショナル分野に事業領域を拡大した。現在は18分野で41万人超のプロフェッショナル人材のネットワークを構築し、知的財産の流通も含めて5万社を超える顧客にサービスを提供している。
海外展開としては、2001年に韓国にクリエイティブ分野のエージェンシー事業会社(CREEK & RIVER KOREA Co., Ltd.)を設立したのを皮切りに、2010年に中国子会社(CREEK & RIVER SHANGHAI Co., Ltd.)、2016年に米国子会社(CREEK & RIVER Global, Inc.)を設立した。韓国子会社については、CREEK & RIVER KOREAの子会社となるCREEK & RIVER ENTERTAINMENT Co., Ltd.にてテレビ局向けのエージェンシー事業、電子コミックの制作及び国内外での販売事業を展開している。米国子会社については、企業と弁護士をつなぐ法務コンサルティングサービスを行っている。
M&Aにより事業領域を積極的に拡大しており、2024年以降では同年2月にVR・メタバース・IoT機器の企画・開発・販売・サポート等を行う(株)Shiftall、同年3月にAIに関するメディア事業、教育事業、コンサルティング事業等を行うリヴァイ(株)を子会社化したほか、2025年3月には手帳、カレンダー及び書籍などの企画・編集・出版業を展開する高橋書店グループを子会社化した。
2000年に大阪証券取引所NASDAQに株式上場し、2016年2月に東京証券取引所第2部に市場変更、同年8月に第1部に昇格し、2022年4月からはプライム市場に移行した。
プロフェッショナル人材サービスに加え、ライツマネジメント事業にも注力
2. 事業内容
同社は、クリエイティブ分野(映像、ゲーム、Web、広告・出版等)において企画・制作を行うクリエイター※のプロデュース及びエージェンシー事業を主力事業としており、そのほかにも医療や会計、法曹などのプロフェッショナル分野においてエージェンシー事業を展開している。また、ここ数年はプロフェッショナル人材サービスだけでなく、ゲームや出版、作家分野等を中心にライツマネジメント(知的財産の企画開発・流通)にも注力している。
※ 具体的な職種としては、映画監督・プロデューサー、テレビディレクター、脚本家、カメラマン、Webデザイナー、CGデザイナー、ゲームプログラマー、クリエイティブディレクター、コピーライター、イラストレーター等が挙げられ、独立したプロフェッショナルとして企画・制作活動を行う個人事業主となる。
(1) プロデュース事業(開発・請負)
エージェンシー事業とともに同社の屋台骨を支える事業である。同社グループのネットワーク内のプロフェッショナル人材でチームを編成し、仕事を請け負うことが多い。特にクリエイティブ分野では、案件ごとにチームを組むケースが多いため、豊富な人材ネットワークを構築していることが競合他社に対する強みである。
主な対象分野は、映像、ゲーム、Web、広告・出版、建築等のクリエイティブ分野や会計分野で、今後の強化分野としてITやAI/DX分野への取り組みにも注力している。また、同事業の売上総利益率については30%前後と、ここ数年は比較的安定した水準で推移している。
(2) エージェンシー事業(派遣・紹介)
エージェンシー事業では、クライアント企業に対して同社のネットワークに登録するプロフェッショナル人材の派遣、紹介サービスを提供している。派遣の売上総利益率は20〜25%と一般の人材派遣とほぼ同水準となっている。一方、紹介に関しては、想定年収の30〜35%を紹介手数料として売上高及び売上総利益に計上している。
主な対象分野としては、クリエイティブ分野のほかIT、医療、会計、法曹、ファッション分野等が挙げられる。2021年2月期より開始したCXOエージェンシー事業では、紹介に加えて法人や個人事業主を含む戦略コンサルタント、上場企業等の経営経験者と同社のネットワーク(人材及び顧客企業、出資先企業)を結び付け、新たなビジネスモデルや事業、サービスの創出をサポートしている。なお、医療及び法曹分野については派遣が法律上禁止されているため、紹介のみのサービスとなる。
(3) ライツマネジメント事業
ライツマネジメント事業は、クリエイティブ分野のほかIT、法曹、ファッション分野で展開している。クリエイティブ分野における版権ビジネス(小説等の海外向け映像化権エージェントサービス等)のほか、新技術や特許等の知的財産を活用した付加価値の高い製品・サービスの提供が含まれる。具体的には、発掘した漫画家や作家の作品を企画開発・収益化する「漫画LABO※」のほか、子会社において各種ITサービスの開発・育成を進めている。これらの製品・サービスは、プロデュース事業やエージェンシー事業で構築してきたネットワーク(人材及び顧客)との親和性が高く、今後の成長期待が大きいと弊社では見ている。
※ 「漫画LABO」とは、ネットワークした多くの漫画家や編集者によるコミック制作プラットフォーム。2017年に事業を開始した。「漫画LABO」で制作されたコミックスについては、電子書籍の販売額からプラットフォーマーに支払う手数料を差し引いた金額を売上高として計上し、作家等に制作料を支払い、残った部分が営業利益となる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
《HN》
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